第2回 ヘッドエンド設備とは?
総務の神原です。
CATV講座の第2回目です。今回はCATV基本システム構成の一つである「ヘッドエンド設備」について紹介します。
②ヘッドエンド設備
受信点設備で得られた各種のテレビ信号や地域の自主放送番組などをCATV用に変換し、混合分配して伝送路に送出する機能を有するもの。CATVのテレビ信号を増幅、調整、変換、切替、または混合して、伝送路に送出する装置のこと。
引用元:第2級CATV技術者テキスト 平成29年 6月 第2版(一般社団法人 日本CATV技術協会)
放送電波をCATV用に変換し伝送路に送り出す装置です。受信点から伝送路への橋渡し役であり、加入者への高品質なサービス提供に寄与しています。共聴設備であれば受信点アンテナ直下に設置されます。ケーブルテレビ局であれば、専用の建物の中に設置しているのが一般的です。特にケーブルテレビ局では自主放送番組を制作しており、そのデータ(映像・音声信号)の送信、インターネットなどの通信信号、システムの監視・制御、加入者端末のコントロール信号などを送受信する役割も担います。様々なことを行う為、ヘッドエンド内は多数の機器で構成されており、安定した温度・湿度を保ち、自然災害や火災の被害を容易に受けないようにするための耐久性が要求されます。
共聴設備用のヘッドエンド
ケーブルテレビ局内のヘッドエンド
弊社がヘッドエンド内で行う作業といえば、設備内にあるシステム監視用モニター(STM)を使用した「同軸伝送路設備の点検業務」、光伝送装置と伝送路内に点在している光ケーブルの接続点間の信号強度を測定する「測定作業」等があります。(上の写真は測定作業の一例です。)
前述の通り、ヘッドエンドは耐久性の観点から常にクリーンな環境を保つ必要があります。施設内での飲食はNG。汗・泥まみれ、雨ガッパ等での出入りは厳禁です。(水や泥により機械が破損し設備全体が停止してしまう為。)
以上が「ヘッドエンド設備」の概要です。次回は「伝送路設備」についてお伝えまいります。
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