第4回 宅内設備とは?
総務の神原です。CATV講座の第4回目です。
今回はCATV基本システム構成の「宅内設備」について紹介させていただきます。
④宅内設備
セットトップボックス(STB:Set Top Box)や各種ケーブルモデム(CM:Cable Modem)などの宅内用機器を指す。
引用元:第2級CATV技術者テキスト 平成29年 6月 第2版(一般社団法人 日本CATV技術協会)
各加入者宅に設置される機器のことです。ケーブルテレビに加入されておられる方は一度は目にされておられるはずです。加入者の方が利用するサービスに応じ宅内用機器はさまざまな構成になります。ここでは代表的なものを紹介します。
STB:Set Top Box
受信したCATV信号から希望チャンネルを選択し、家庭のテレビ受信機に良好な映像信号を届けるとともに、家庭からのリクエストなどをHEに送り返す機能を有する機器。CATVサービスを享受する場合において、テレビ受信機やオーディオ受信機とのインタフェース(つなぎ目)になるもの。CATV受信機とも呼ばれる。
引用元:第2級CATV技術者テキスト 平成29年 6月 第2版(一般社団法人 日本CATV技術協会)
希望チャンネルを選択・・とありますね。簡単に言うと、多チャンネル放送を受信しテレビで見られるようにする機器です。STBをテレビ受信機やオーディオ機器につなぐことで、地上波に加え様々な専門チャンネルを見る事が出来るようになります。
多チャンネル放送はケーブルテレビ局が提供しているサービスの一つであります。従ってケーブルテレビに加入していることが前提条件です。では、全ての加入者が全ての番組を見ることができるのでしょうか?残念ながらそれは出来ません。契約内容は加入者によって違うからです。そこでSTBには番組の信号などを暗号化し、その暗号を特定の受信者だけが解除して番組を視聴できる仕組みを用いています。これを限定受信システム(CAS:Conditional Access System)といいます。これにより加入者ごとに見れる番組を限定します。具体的には、C-CASというカードによりこれを実現しています。その他、録画機能付きのものやyoutubeやインターネットテレビを見る事のできるSTBもあり、様々なニーズに対応できるようになっています。
真ん中がSTB。下にあるのは市販のレコーダ
テレビとSTBをつなぐHDMIケーブル
ケーブルモデム(CM:Cable Modem)
ケーブルテレビ(CATV)の基板上で高周波チャンネル経由の双方向データ通信を実現するネットワーク・ブリッジ兼モデムの一種。
引用元:Wikipedia
・・・高周波、ネットワーク・ブリッジ・モデム・・・僕もよく分かっていませんが、ケーブルテレビの基板上で双方向データ通信を実現とあるので、ケーブルテレビの回線でインターネットサービスを利用する為に必要な機器である。そう考えてもらえるとよいかと思います。また、ケーブルプラス・ケーブルライン等のIP電話サービスにも使用されます。
※ケーブルプラス・ケーブルライン
電話会社と日本全国のケーブルテレビ各社と提携して提供する電話サービスのこと。KDDIと提携しているサービスがケーブルプラス。ソフトバンクと提携しているサービスがケーブルラインである。
イラストで<(_ _)>
灰色の装置がケーブルモデムです。
その他、CATV網を活用して公共情報や各種地域情報等をお知らせするものとして、告知放送器もあります。
弊社で宅内設備に関する業務は、宅内機器の取付や配線作業、不具合があった際の修理対応等があります。人様のお家に入って直接作業を行います。時には屋根裏に入って作業を行うこともあります。元気のよい挨拶や身だしなみを整えることが必要なことは言うまでもありません。弊社の社員もこれを徹底しています。
学校内 屋内配線作業
屋根裏での作業!夏場は暑いです☀
以上が「宅内設備」の概要です。
これまで4回にわたりCATVの基本システム構成にお伝えしてまいりました。弊社の業務のほんのさわりですが、紹介させて頂きました。少しでも内容をご理解していただければ幸いです。
そしてCATV講座は今後も続けてまいります。次回のテーマは・・・・・・・まだ決めておりません(@_@;)
追ってお伝えしたいと思います。皆様、引き続きよろしくお願いいたします。
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