キノコの世界
先日、とっとり花回廊で行われた「きのこの勉強会」に行ってきました。
以前からキノコに興味があり、今や愛読書といっても過言ではない「きのこ図鑑」の著者、日本きのこセンター菌
蕈研究所の牛島秀爾先生が講師に来られるということで参加しました。
会の内容は牛島先生と参加者20名ほどで花回廊内を散策し、キノコを採取していきます。
そして集めたキノコをテーブルに並べ、種類ごとに分け牛島先生が一つ一つ解説していくというものです。
時期的にあまりきのこは出ていなかったのですが、約20種類ほどのキノコが取れました。
その中にレアなキノコが3つ取れました。一つは、「キタマゴタケ」です。
白い卵のような状態から伸びてくる「テングタケ科」のキノコです。
テングタケと言えば、キノコ界のスーパースター「ベニテングタケ」というのがあります。
白雪姫やスーパーマリオなどに出てくる、白い斑点の赤いきのこがそれです。
一度見てみたいのですが牛島先生曰く、山陰地方ではまずお目にかかれないそうです。
残念です。
*キタマゴタケ
二つ目は、「ヤマドリタケ」です。
ヨーロッパでは”ポルチーニ”といい、大変人気のある高級キノコで、よくパスタやリゾットなどに使われます。
*ヤマドリタケ
三つめは、「ヤグラタケ」です。
生きている生物に寄生し、一方的に栄養を奪い最終的には殺してしまうという、恐ろしいキノコです。
今回はキノコに寄生するヤグラタケが見つかりました。
*ヤグラタケ
これら、図鑑でしか見たことのないキノコが見れたので次回があればまた参加したいと思います。
その時は「きのこ図鑑」を持っていき、牛島先生にサインを頂こうかと思います。
近年きのこは、第3の生物群の”菌類”に属するものと考えられ、植物よりも動物に近いことが明らかになっているそうです。
きのこの本体は「菌糸」という繊維状の根を地下に張り巡らせており、外から見えるのがキノコです。
植物でいう花の部分になります。
世界最大の生物はシロナガスクジラでも、ジャイアントセコイア(杉の仲間)でもなく、「オニナラタケ」というキノコだそうです。
アメリカで発見されたオニナラタケは約9.65平方キロメートル、重量は最大で35,000トンと推測され、現在、世界最大の生物だとされています。
また、最新の研究で「きのこが”雨”を降らせているかもしれない」という可能性も明らかになってきました。
キノコは樹木から光合成産物をもらい、逆に樹木は無機養分や水の吸収を助けてもらい、「木」「森」「山」を作っている「木の子」。
さらに雨をも降らすという。
地球を陰から支配しているともいうべき「きのこ」の魅惑の世界。
大変面白いです。